中小企業の会計の変化と金融機関の対応

2012年2月20日号

【質問】

 2月1日に「中小企業の会計に関する基本要領」が策定され公表されました。
 中小企業の会計に関しては、
 「中小企業の会計に関する指針」(「会計指針」)があり、
 会計実務で徐々に普及してきたと理解していましたが、日本商工会議所
 などの団体がその内容に不満を持っていたため、規定内容を簡素化する方向
 で検討が進められました。

 この「基本要領」には金融庁が関与しているので、今後金融機関が融資先の
 決算内容を評価する際には、それに準拠した決算を行っているかどうかが
 重要視されると言われています。

 取引先企業から求められて「会計指針」にどの程度準拠しているか示す
 チェックリストを今も作成していますが、今後はそうした実務が大きく
 変わるということでしょうか。
 「会計指針」が求める水準を下げた会計実務に対応して、金融機関の決算
 内容評価方針は大きく変わるのでしょうか。

(S様)

 

【回答】

 会計指針は、企業の決算書が指針に基づくものであるかどうかによって、
 銀行はその決算書が信頼できるものなのかどうかを判断する材料の一つと
 します。基本要領も同じことになるでしょう。

 実務が大きく変わるかどうかは、今後の金融機関や信用保証協会の動向を
 見てみないとなんとも言えませんが、金融機関としては、会計指針も
 基本要領も、決算書の信頼性をはかる材料の一つという見方しかしていなく、
 金融機関の決算内容評価方針が大きく変わるとは思えません。

 

回答: 川北英貴
(株式会社フィナンシャル・インスティチュート代表取締役)
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